妊婦さん必見!カルシウムは妊娠中必要な栄養素!
妊娠中にカルシウムはとても重要です。
赤ちゃんの大切な骨や歯となる成分ですが、カルシウム不足は直接ママの体に悪い影響を与え、それによる赤ちゃんへの影響が心配されます。
そんなカルシウムについて、いろいろな面からのご紹介です。
記事の内容
なぜ妊娠するとカルシウムが必要なのか
カルシウムは赤ちゃんにとって重要な栄養成分
妊娠するとお腹の中の胎児はどんどん成長しますが、赤ちゃんの骨となり歯となる成分がカルシウムです。
そのため妊娠中のカルシウムは不可欠なのです。
とはいっても直接食事に含まれているカルシウムが、そのまま赤ちゃんに流れるわけではありません。
1度ママの骨となり、そこから必要な分だけ溶け出すようになります。
そのため赤ちゃんに贈られるカルシウムは、ママの骨から溶け出したカルシウムなので、妊娠したからと言って即カルシウム不足で赤ちゃんに影響が出るということはなく、ママの骨成分が減ることになります。
ただし、妊娠中のママは腸壁からのカルシウム吸収率も高くなるので、日常から不足せずにカルシウムを摂っている場合は、妊娠したからといって焦って摂取することはありません。
また、妊娠中だけでなく授乳期にも必要な栄養素です。
日本人は日常的にカルシウム不足
しかし日本人がカルシウム不足であることは、厚生労働省でも注意喚起していることです。
つまり日常のわたしたち日本人全体が、カルシウム不足なのです。
厚生労働省の行った国民栄養調査(2015)では、1日のカルシウム必要摂取量650mgに対して、20代~40代の妊娠の可能性が高い年齢の女性は、約マイナス200mgと言われているのです。
このように200mgもの不足を毎日続けている女性が妊娠した場合は、やはりカルシウムを意識した食事メニューやサプリメントで補給することが必要になります。
カルシウムが不足してしまうと?
赤ちゃんへの影響
赤ちゃんへの影響は、上でもご紹介したように、まずママの骨から溶かしたカルシウムが赤ちゃんに行くので、すぐに赤ちゃんに影響はありません。
しかしその状態が続くと、やはり赤ちゃんへの影響も出てくるので注意しなければなりません。
ママからのカルシウムが十分赤ちゃんに行き渡らないと、赤ちゃんの骨は歯の密度に影響が出でしまいます。
ママ自身への影響は?
骨粗鬆症につながる
妊娠中のカルシウム不足はママの影響が気になるところです。
赤ちゃんに必要なカルシウムは、ママの骨が貯蔵庫となっているので、急激なトラブルにはつながりませんが、逆にママのカルシウム不足が重要な問題となります。
まず、ママの骨がスカスカになるため、若いうちから骨粗鬆症の予備軍となってしまいます。
歯のカルシウムも低下するので、出産後には歯がボロボロになるリスクも高まるのです。
気分がイライラする
カルシウムは神経のコントロールにも深く関わっており、不足することで精神の安定が崩れやすくなってイライラしやすくなります。
妊娠中は情緒不安定になりやすく、その上カルシウム不足によるストレスも非常に高まってしまい、結局赤ちゃんにも悪影響を与えてしまうのです。
また、ストレスは無排卵などの排卵障害を引き起こす原因にもなるため注意しましょう。
こむら返りが増える
カルシウム不足によって、こむら返りが起こりやすくなります。
妊娠中は体重も重くなり、むくみやすく、もともとこむら返りは起こりやすい状態にあります。
その上、カルシウム不足になると、ますます夜こむら返りで悩まされることになることもあるのです。
妊娠高血圧症候群にも注意
妊婦が十分注意しなければならないのが、妊娠高血圧症候群です。
妊娠20週から分娩ご12週までには、妊娠高血圧症候群が起こりやすいと言われています。
高血圧症候群が発症すると胎盤に血液が集まらず、赤ちゃんの発育に大きな影響を与えてしまいます。
また、胎盤が剥離してしまう危険もあり、それによって赤ちゃんは死んでしまいます。
もちろん出産時に血圧が急上昇してママの命まで危険にさらされることもあるのです。
出産時のママの死亡原因として、妊娠高血圧症候群はとても高いと言われています。
妊娠高血圧症候群の原因はまだはっきりしていませんが、塩分の摂りすぎなどが影響していると言われています。
カルシウムは塩分を尿として排泄する働きがあることから、妊娠高血圧症候群を予防すると考えられているのです。
逆にカルシウム不足によって、妊娠高血圧症候群の抑制が低下することになり、リスクが高まりにつながります。
カルシウムの効果
ここでカルシウムの効果についてご紹介しましょう。
カルシウムには貯蔵カルシウムと機能カルシウムがあります。
骨や歯となる貯蔵カルシウム
貯蔵カルシウムは骨や歯となり、その状態をカルシウムの貯蔵庫にしているカルシウムです。
貯蔵カルシウムは血中のカルシウム濃度が低下すると、必要に応じて破骨細胞が働き血液にカルシウムを溶かしていきます。
神経をコントロールする機能カルシウム
機能カルシウムは血液、神経、筋肉に存在し、いろいろな働きをしています。
心臓の働きや脳の働きをコントロールする働きがあり、生きるためには不可欠なミネラルなのです。
神経に存在しているカルシウムは、興奮を抑制する働きがあり、カルシウム不足になるとイライラが増えストレス増加にもつながります。
怒りっぽく、カリカリしている人が「カルシウムが不足していると言われる」のもこのカルシウムの効能から言われています。
他にも血液を固める働きもあり、止血にも不可欠な栄養素なのです。
また細胞分裂をサポートし新陳代謝の向上にも働き、鉄代謝や胃液の分泌コントロールのサポートとしての働きもあります。
そして血液が酸性に傾くと白血球の低下によって免疫パワーも落ちてしまいますが、カルシウムは血液をアルカリ性に保つ働きもあるため免疫力にも大きく関係しているのです。
カルシウムの吸収を高めてくれる成分
マグネシウム
カルシウムイオン(Ca2+)は腸壁から吸収されますが、電気のプラスを外すことが重要となります。
このカルシウムのプラスを外す成分が、同じミネラルのマグネシウムなのです。
腸管にマグネシウムが少ないと、カルシウムも少ししか体内に吸収されないという関係があります。
つまりマグネシムとカルシウムは、セットで必要なミネラルということができるのです。
ビタミンD
日光に当たることで体内生成ができるビタミンですが、不足しないためにサプリなどからも摂取したいビタミンです。
ビタミンDは小腸上皮細胞の核に働き、カルシウムの吸収をサポートします。
カルシウムバインディングプロテインはカルシウム吸収をサポートするタンパク質ですが、このタンパク質を作り出すのがビタミンDなのです。
カルシウムの骨や歯への沈着をサポートします。
クエン酸
クエン酸は酢やすっぱいフルーツなどに多く含まれている成分です。
クエン酸をカルシウム食品と同時に摂ることで、カルシウム吸収を高めてくれる働きがあります。
例えばサラダにはお酢とオイルで作ったドレッシングが使われますが、野菜の中のカルシウムを吸収しやすくしてくれるので、理にかなった食べ方と言えるのです。
カルシウムが多く含まれる食品
カルシウムというと骨が食べられる小魚や牛乳が知られていますが、他にもいろいろなものがあります。
毎日の食事に利用できるよう、ちなみに日本人女性20代~40代のカルシウムの1日必要量不足分は約200mgと言われています。
不足分を補うために、どのような食品をどのぐらい摂ればいいかをご紹介しましょう。
ここではザックリとカルシウム200~250mgに相当する食品と、その量をご紹介します。
乳製品 | ミルク:約1本(約210g)、ヨーグルト:1カップ(約210g)、プロセスチーズ:約40g |
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魚介類 | 干しエビ:約3g、ワカサギ:約2尾、煮干し約10g、シシャモ:約4尾 |
海藻類 | 乾燥ヒジキ:約15g、乾燥カットワカメ:約28g、おぼろ昆布:約30g |
野菜類 | モロヘイヤ:約50g、大根の葉っぱ:約80g、小松菜:約140g |
大豆製品 | がんもどき:約100g、木綿豆腐:約3分の2丁、高野豆腐:約40g、厚揚げ:約半分100g、納豆:約3パック(300g) |
その他 | 胡麻:約20g、アーモンド:約90g |
サプリメントで効率よく摂取しよう
上でご紹介した食品は、カルシウムを豊富に含んだ食品の、約200~250mgを摂取するための分量ですが、1日に必要なカルシウムは約650mgです。
そのため1日に650mgを摂るのは意外と難しいものです。
まして妊娠などしている場合は悪阻(つわり)などで、思ったように食品が摂れないときもあります。
そこで葉酸サプリなどの妊活サプリメントを上手に利用して、しっかり1日に必要な分量のカルシウムをしっかり摂取するようにしましょう!