ビタミンEは妊活・不妊・妊娠中に効果的の栄養素!
妊活や不妊ケアのためにも、また妊娠中にもビタミンEはとても重要です。
特にこれから赤ちゃんが欲しいと考えている女性にとって、是非ビタミンE不足にならないようにしましょう。
ビタミンEの妊活、不妊、妊娠中に対する働きを中心にご紹介していきます。
記事の内容
ビタミンEの効果とは?「子宝ビタミン」と呼ばれる理由
黄体ホルモンの分泌を促進
ビタミンEには、自律神経やホルモンバランスの乱れを整える働きがあります。
自律神経のバランスとホルモンバランスは連動しており、ストレスなどによって自律神経のバランスが乱れると、それが不妊につながります。
ビタミンEはストレスによる自律神経のバランスの乱れを整え、ホルモンバランスの乱れを予防することもできるのです。
自律神経のバランスが乱れると、活性酸素の増加によって老化にもつながるので、ビタミンEは不妊予防のためにも不足しないようにしたいものです。
妊娠のためには規則正しい生理が訪れることが重要ですが、そのためには性腺刺激ホルモン放出ホルモンが脳下垂体に働きかけ、卵胞刺激ホルモンと黄体化ホルモンが卵巣に分泌されて、女性ホルモンが分泌されます。
卵胞ホルモン=エストロゲンと黄体ホルモン=プロゲステロンの分泌バランスによって、正しい生理が行われます。
このホルモンのバランスが乱れを整えるためにも、ビタミンEは重要なのです。
そのため、ビタミンEは一般的には「エイジングビタミン」の他に、「子宝ビタミン」「妊娠ビタミン」と呼ばれています。
活性酵素を除去する
ビタミンEは強力な抗酸化パワーを持つビタミンであり、活性酸素を除去する働きがあります。
この強力な抗酸化パワーこそ、ビタミンEのさまざまな健康作用の要因になっているのです。
そしてこの抗酸化パワーは、体内で生成される卵子や精子を活性酸素から守り、正常で元気な状態で放出することができます。
正常で元気な卵子や精子でなければ、正常な妊娠ができません。
正常な状態でなければ、例えば妊娠しても流産などによって、出産まで至らないことも多いのです。
また奇形や障害の子どもが生まれるリスクも高くなります。
そのため卵子や精子の質の向上はとても重要なのです。
しかし最近は結婚年齢も高くなり結婚高齢出産も多くなり、卵子や精子の劣化が増えてきます。
だからこそビタミンEの強力な抗酸化パワーによる質の向上は重要となるのです。
老化を予防する(アンチエイジング効果)
人間の細胞は老化現象が必ず起こります。
私たちは息をするだけでも活性酸素が作られますが、活性酸素こそ細胞を劣化させ老化の原因を作ってしまう物質なのです。
体の中には抗酸化力がもともと備わっているため、活性酸素が溜まっても除去することができるようになっています。
しかし年齢とともに、抗酸化パワーも低下してくるため、食事から強力な抗酸化パワーを持っている成分を摂取することが重要となのです。
そのためにはポリフェノールなども、強力な抗酸化パワーを持っていることでも知られています。
そして生きるために欠かせないビタミンの中にも、強力な抗酸化パワーを持つビタミンがあり、それがビタミンEなのです。
活性酸素はいわゆる体のサビとも言われており、細胞内では過酸化脂質ができやすくなり細胞を老化させていきます。
そのため「老化防止ビタミン」「若返りビタミン」と言われているビタミンEの摂取は、細胞を若々しく元気にするためにも欠かせません。
老化によって美しさの低下だけでなく、いろいろな体の不調も起こります、これから妊娠をしたいと思っている人にとっても不妊の原因となってしまいます。
ビタミンEのアンチエイジング効果は、わたしたちがいつまでも健全に若々しく生きていくために欠かせないビタミンなのです。
血行を良くし冷え性などを改善
ビタミンEは血管の老化も防ぎ、強力な抗酸化パワーによって血液サラサラ、血行を良くしていきます。
それによって体の隅々まで血液が届くようになり、冷え症も改善されるのです。
血液が体中に十分届くようになると、細胞が活性化され代謝も高まり、健康、美容にも良い影響を与えてくれます。
子宮内膜を厚くし着床力をアップ
子宮内膜が厚く粘度が高くないと、受精したとしても着床しないために妊娠はできません。
特に不妊には、着床ができないことが原因となっていることも多いのです。
冷え症の人は代謝が悪く、細胞の再生、修復などの機能も低下し、同時に子宮内膜の質も低下させてしまいます。
ビタミンEは血流も高め、子宮内膜の質の向上も期待できるのです。
そのため着床率も高まり、不妊原因を改善することができます。
流産を予防する
子宮内膜の質を高めることができれば、子宮内膜が剥がれて流産することも防げます。
また老化による卵子や精子の劣化予防にもビタミンEは関係しており、妊活中から不足しないように摂取することで健全な卵子や精子の排出が期待できます。
トラブルのある受精卵は、出産まで至らずに流産することがほとんどです。
そのためビタミンEをきちんと摂ることは、流産を減らすことにもなるのです。
ビタミンEの摂取基準値
厚生労働省推奨の1日の摂取目安量は、女性18~49歳は60mg/日。
耐容上限量は18~29歳は700mg/日、30~49歳は650mg/日、妊婦の場合は目安量6.5mg/日となります。
性別 | 女性 | ||
---|---|---|---|
年齢 | 推奨量 | 目安量 | 耐容上限値 |
18~29歳 | – | 6.5 | 650 |
30~49歳 | – | 6.5 | 700 |
妊婦(付加量) | – | +0.0 | – |
授乳婦(付加量) | – | +3.0 | – |
ビタミンEを多く含む食品
ビタミンEが含まれている食品は多く、アーモンドや落花生などの種実類や、キウイやマンゴーといった果物にでも含まれています。
食品によってビタミンEの含有量に差はありますが、主に種実類に多く含まれているため、意識して食べるようにしてみましょう。
種実類 | アーモンド:約29.4mg、ヘーゼルナッツ:約17.8mg、落花生:約10.6mg |
---|---|
魚類 | あんこうきも:約13.8mg、イクラ:約9.1mg、たらこ:約7.1mg |
野菜類 | とうがらし:約8.9mg、大根の葉:約4.9mg、赤ピーマン:約4.3mg |
油脂類 | ひまわり油:約38.7mg、綿実油:約28.3mg、べにばな油:約27.1mg |
あまりおすすめはできませんが、実は油脂類にも多くのビタミンEが含まれています。
ビタミンEの過剰摂取注意
ビタミンEは脂溶性ビタミンなので、体内に溜まる性質があります。
そのためビタミンEを過剰摂取すると、稀に悪影響が出ることも考えられます。
例えば血液サラサラ効果が強くなることで出血が止まりにくくなったり、軽い肝障害や下痢、吐き気などが起こることも。
他にも骨吸収亢進(こうしん)などが起こる可能性があります。
しかし普通の食事によって過剰症になることはほとんど考えられません。
サプリなどでは用法、用量を守ることが大切です。
またサプリの重複によって過剰摂取になることがあるので、注意しましょう。
ビタミンEは天然成分がおすすめ
ビタミンEは脂溶性ビタミンの一種で、水に溶けにくい性質があります。
ビタミンEには、トコフェロールとトコトリエノールの2種類があり、化学名はトコフェロールまたはトコトリエノール。
熱や酸などに強く、料理などで加熱しても壊れにくく胃酸などにも強いビタミンです。
光、紫外線、鉄には弱い性質を持っています。
ビタミンには天然ビタミンと合成ビタミンがありますが、ビタミンEに関しては特に天然ビタミンを選ぶようにしましょう。
成分表示をチェックすると、天然ビタミンの場合は「d-α-トコフェロール」「d-α-トコフェロール酢酸塩」となっており、合成ビタミンの場合は「dl-α-トコフェロール」と表記されています。
ビタミンEが不足すると
ビタミンEの不足によって、不妊、血流低下、血液ドロドロ、動脈硬化などの生活習慣病のリスクも高まります。
また体内の細胞すべての活性酸素の除去力が低下するため、さまざまな部分で老化が進むことになります。
こんな人は特に不足しないように
妊活中は男女ともに健全な卵子や精子を作るためにも、不足しないようにしたいものです。
- 不妊症の予防や改善をしたい人
- 妊活中の人
- 妊娠中の人
- ストレスを受けやすい人
- ストレスが溜まってしまっている
- 血行の悪い人
- 冷え症の人
- 生活習慣病が気になっている人
- アンチエイジングを意識している人
- いつまでも若々しくいたいと思っている人
上記のような人はビタミンEを積極的に摂取するようにしましょう。
ビタミンCと一緒に摂取することで相乗効果
ビタミンEとビタミンC、ビタミンAは、ビタミンの中でも強力な抗酸化パワーを持ったビタミンです。
これらのビタミンを一緒に摂取することで、より強力な抗酸化パワーを得ることができます。
特にビタミンEとビタミンCは動脈硬化予防や、LDLコレステロールの低減、血液ドロドロ解消などにも強力に働いてくれるのです。
ただしビタミンEは熱に強く、ビタミンCは熱に弱いので、一緒に加熱調理などを行うとビタミンCが破壊されてしまいます。
そのため、せっかくのコンビネーションのメリットがなくなってしまうことにも。
ビタミンEとビタミンCが一緒に配合された妊活サプリメントなどを上手に利用することによって、同時摂取が簡単にできるためおすすめです。